2017/08
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広域ガレキ処理のこと
広域ガレキ処理問題が過熱している。

震災ガレキのせいで、復興が進まない。
ガレキ受け入れに反対するのは、ヒステリーだ。東北の人たちへの共感が足りない。
「絆」や「痛みを分け合おう」というなら、当然、ガレキも受け入れるべきだ・・・云々。

年末に石巻を訪れた際もガレキの写真を撮りまくってきた。

3月25日、26日、石巻、名取へ行った際も現地の人たちに、お聞きした。

ガレキ広域処理について、どう思いますか?

石巻のボランティアの方。
「ガレキ処理について、現地も見ないでセシウム云々だけで、判断してほしくない。まだここはいい方で、女川の方へ行くと、ガレキが道の両側にうずたかく積み上げられ、その間を子供たちが登下校している。被災したこどもたちが、この状況にどれだけ傷ついているかと思うと、なんとかしてやりたい、と痛切に思う。
見て欲しい。
広域処理に反対する人も、賛成する人も、ともに、来て、見て欲しい。その上で、賛成、反対は、自分もこどもの親の立場に立てば理解はできるので、どちらの意見も、理解したいと思う。」
「仙台が、ガレキ処理で一定の見通しが立ったので、石巻のガレキ処理に乗り出したいと言ってくれている。」

名取の副市長さん。

「一次処理は市町村の役割、二次処理は県と委託契約を結んでいる」

「名取は近隣に2市1町で協力して処理をする予定。しかし、それぞれで発生したガレキを、域内であってもはじからはじまで運ぶと距離が長くなり大変なので、それぞれ県と直接委託契約を結んで、処理をすることにしている。」

「福島のガレキを動かすのは事実上無理だと思うが、宮城、岩手のガレキについては、自然由来のものと変わらないガレキについては詳細に調査した上で、それぞれ地元で活かすことも含めて処理方法を検討すればいい」

「ここから、九州、沖縄まで運ぶのは大変。なるべくなら近くの県で処理したい」

「ガラは盛り土に使い、鉄骨は有価物として売却、木材は原則チップ化、防風林つぃて松を植える際の敷材として使いたい。残りは、償却する。焼却炉はストーカ炉。焼却残渣は、放射能汚染されていなければ海岸の7.2mの防潮堤の盛り土に使っていくことも検討している。」

「しかし、飛灰の受け入れは、難しいと思っている」・・・何処も同じ悩みです。

こうしてお話を聞くと、国が広報しているガレキのうち20%は広域処理で、という根拠がわからなくなる。

現に名取閖上地区の日和山脇の公園用地では、コンクリートガラが敷き詰められていた。

そして、ほんとに申し訳ないが、今、千葉県は、柏市などの8000ベクレル超の一般廃棄物の焼却灰や、東葛地域の下水道汚泥の焼却灰の保管場所にさえ窮している。

さらには、ただでさえ少ない民間管理型処分場のひとつから、域内の汚染物質を含んだ水が漏れ出す事態となって、富津の処分場は、今や産廃の搬入さえ止まっている。このまま搬入がずっと止まってしまえば、業者は倒産しかねない。

そんなわけで、仮に県が受け入れたいと思ったところで、受け入れることができない状態なのだ。

だから、無責任に県外ガレキ受け入れます、という事にとても同意できないのだ。

東北の方々には、関東近県は、現地で処分する手法やマニュアル、焼却施設の貸出、あるいは資金的、人的に支援することで協力していくのが、現状では最もいいのではないか、と思っている。

北海道札幌市市長が、苦しい胸の内を語りながら、ガレキを受けられないことについて、書かれていた。

私も共感しながら読ませていただいた。

また、今朝はこんなメールが配信されていた。沖縄の漫画家 内美まどかさん作の
「瓦礫処理うけいれが東北復興にならない」という作品。読みやすくわかりやすいので是非見て欲しい。

http://miyakeneko.up.seesaa.net/image/gareki.pdf


今、日本は福島事故後、大変な事態になっているのだ。

足の引っ張り合いをしている場合ではない。放射能汚染の事態を過小評価している場合でもない。放射能の拡散の問題に対しては、「考えすぎ」ということはない。

また、もともと産廃処理の「公共関与」、最終処分場は、民間任せにせず、最後はしっかり公共が管理し、チェックしていく、責任を持つという仕組みづくりについては熊本、鳥取をはじめとして様々な県で検討されてきていた。

放射性物質を含む灰の最終処分(8000ベクレル以下)について、かつて常任委員会で「民間まかせにせず、しっかり県もフォローして欲しい」と言った時、廃棄物対策課長は、「民間業者の仕事には口出ししません。問題が生じたとしても、それは、業者責任で解決してもらいます」というものだった。

「仕事はやらせる、しかし、あとは倒産しようがどうしようが知らん」と言っているようで、その時は、聞いているこちらが、傷つき言葉を失った。

千葉県は今回、産廃処理、最終処分の問題を、「静脈産業の推進」と千葉県廃棄物物処理計画のなかで位置づけている。

であるなら、情緒的に「ガレキ受け入れ」に同調するのでなく、冷静に、科学的に、どこのガレキの、どの部分を、どのくらいの量受け入れるのか、そもそも受け入れるのか、現地での支援をするのか、安全の担保をどうするのか、焼却まですると言うなら、その自治体の焼却炉は放射能除去ができる体制になっているのか、その後の灰は被災現地に返すのか、受け入れた自治体で最終処分までするのか、住民の前に詳らかにすることが、大切だと思っている。

それが、不法投棄に悩まされ、未だに400万トンの不法投棄産廃が県内各地に野積みされたままとなっている千葉県の取るべき態度ではないだろうか?
プロフィール

ichiharatomoko

Author:ichiharatomoko
     
1948年石川県生まれ
早稲田大学卒業
市原市議2期を経て千葉県議(2期目)
市民ネットワーク千葉県共同代表

子ども3人は独立し夫と2人暮らし、ネコ1匹
趣味は絵を描くこと、俳句、散歩、読書

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