2017/07
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沖縄視察・バイオマス
視察第2弾。
二日目は、午後からバイオマス構想の現場です。

午後、うるま市の「バイオマス再資源化センター」の視察。

ここも、「いまさらバイオマス?どこでもあまり成功していないんじゃない?」
と先入観を持って出かけたのですが、びっくり。社長さんのお話に感心してしまいました。
入口で山と積まれた木材は、2~3日分の建設廃材です。

うるま市で、バイオマスタウン構想で現在行っているのは
1)廃食油利活用
廃食油利活用は、廃食油30%と灯油70%をまぜて経由代替燃料として活用しています。
2)木質系・未利用系資源の混合燃料化
こちらが、今回視察した「バイオマス再資源化センター」です。
うるま市の職員さんたちが、いかにも行政マンらしいまっとうな話をした後で、遅れて到着した前堂正志社長さんの話がおもしろい。

「正直、私は、資源循環とかに興味があったわけではない。とかく廃材といえば、ごみとして県外へ持ち出すか、燃やすかしかなかった。どちらにしてもお金をかけて処理するものだった。産廃施設といえば迷惑施設ということで嫌がられる。それならば建設廃材を廃棄物にするのでなく、資源として活用して産業として成り立たせたかった。それが発想の原点です」

2007年に会社を設立し、09年に工場が完成。
その後、木質燃料ペレットを年間約2万トン生産し、沖縄電力に売っている。建設廃材や枯れ木や街路樹の剪定枝などが原材料。
会社設立には12億円かかった。うち2億円は土地代。のこり10億円のうち、バイオマス補助事業として、市から5億円の補助(実際は国庫補助事業として事業費の1/2の5億円)
残りは、自力で。
初年度は赤字だったが、2年目から黒字決算。

「ふつう、どこでもバイオマス事業はうまくいっていない、というのが相場なのに、どうして黒字なんですか?」

社長いわく、
木質系ペレット事業を行っているところは全国で75か所。そこから生産されるペレットは年間5万トン。ここでは1社で年間2万トン。
つまり全国75か所で、約3万トン生成していることになる。ほんとに細々としかやっていないことになる。なぜか?

理由は、ここでは、廃材処理の費用をしっかり排出事業者からもらっている。だから、「業」として成り立っている。
多くの会社では、ただ同然の価格で廃材を、高い運送費をかけて手にいれている。これでは商売にならない。赤字で儲からないのは当たり前。

商売として成り立たせるために、合理的に、無駄も省く。
たとえば、ペレット化するために買い入れようとした外国製の機械は、強制的にペレットを冷却する装置が標準装備として付いていた。
社長は「その部分はいらない」と主張。
なぜなら、ペレットは効率よく燃やすことが目的。そのために含水率は低いほうがいい。
出来立てのペレットが湯気が出るほど熱いなら、それは幸いなこと。無駄な機械を入れて無理に冷却して熱を下げるより、自然に湯気を出させておけば、含水率が下がって、熱効率はよくなる。
だから、機械の無駄な部分を買う経費の削減と、熱効率向上のダブル効果となるので、冷却の機械部分はいらないと主張したのだという。
バイオマス社長機械説明

お役人や大手の商社の発想でなく、中小企業の現場でいかに利潤を出していくかを、常に念頭におく仕事人の発想です。

様々な工程を経て、釘や金具などの異物を取り除き、木材は次々粉砕され、どんどん細かくなり、最後はペレットになります。

ペレットは、石炭と一緒に火力発電に使われます。
ペレット1

「どうせ燃やすのに、ここまでペレットとして細かくする必要はないんじゃないですか?」
と聞いたら、石炭火力というのは、私たちが石炭としてイメージしているごろごろしたものを直接炉に入れているわけではなく、熱効率をよくするために、石炭を粉砕して細かい粒子状にして吹き付けて燃やすのだそうです。そのため、石炭と混ぜて使うには、木質ペレットも小さくないと混ざらないのだとか。
・・・聞くは一時の恥、聞かぬは末代の恥です。

社長さんは、今中南米に分布する「ナンヨウ・アブラギリ」の種子油を抽出し、油を活用する研究を沖縄エネテックや大学といっしょに行っています。実証実験の種子や油も見せてもらいました。
食用にはならないそうですが、ナッツの香ばしい香りのする油です。残渣は、燃料にすることもできますが、飼料にしたほうが、利潤はでるので、その方向で検討しているそうです。
油を手にしてにっこりする前堂社長。
社長の笑顔

「くれぐれも食べないように」と言われつつ、ナンヨウアブラギリを4~5粒もらってきました。
ナンヨウキリ実
こちらは、殻の方。飼料化を検討中。
ナンヨウキリ殻
あとで、ネットの仲間に見せます。

バイオマスを見直す視察となりました。ありがとうございます。


プロフィール

ichiharatomoko

Author:ichiharatomoko
     
1948年石川県生まれ
早稲田大学卒業
市原市議2期を経て千葉県議(2期目)
市民ネットワーク千葉県共同代表

子ども3人は独立し夫と2人暮らし、ネコ1匹
趣味は絵を描くこと、俳句、散歩、読書

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