2017/08
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福島県放射性廃棄物処理見学
関係各県に一箇所、(8000ベクレル/kg超)放射性廃棄物の最終処分場をつくる国の方針が示されています。
それぞれ、指名された村や町の住民が、ふるさとの水や暮らしを守ろうとして、粘り強く反対運動をしています。

では、原発事故のあった福島ではどうなっているのか、そんな実情を視察してきました。
11月7日、早朝に起きだして柏に集合し、車で佐倉の市議二人と、産廃問題に詳しいFさん、わがネットの政策室スタッフYさんで、出かけました。

福島県内の仮説焼却炉計画は、19箇所。(稼働中、建設中、計画中、いろいろ)
それぞれ、エリア内の①除染廃棄物、②災害廃棄物(倒壊家屋の解体)、③農林業系廃棄物
などを仮設炉で償却する計画です。
農業、林業、牧畜、住宅地が多いところなど、産業構造などで、①~③の廃棄物の割合は変わります。

表に出ている建設予算は、規模の小さなもので8億円。大きなものになると約600億円です。

環境省の見積もりは甘く、概算費用には、仮設炉解体費用が含まれないものが、ほとんど。
(炉は、ほとんど稼動後2~3年で役割を終え、解体することはわかっているのに、なんたる無駄遣い!
また、なぜ、それほど過大な炉を設置しなければならないのかも、理解できない)

今回は時間の都合上、鮫川村の稼働中の炉と、広野町のガス化溶融炉(建設中)を視察しました。
最終処分場になるはずの「フクシマエコテック」は、民間施設だから、ということで、見学は断られました。
しかも、鮫川村も、広野町も、「議員だけOK」という環境省のお達しで、見学したかった市民は門前払いとなりました。

写真は、入口で{何とか見せてほしい」と要求する地元の方々と、「いや、だめです」と応酬する施設の担当者。
DSCF7429.jpg

隠されると、何か良からぬことをしているのではないか、と疑いたくなるのが人の情。
結局入ることができたのは、前もって環境省の「お許し」をもらった市議、県議のみ。
ほかの方々、すみません。我々は、ヘルメット、マスクで重装備。
DSCF7430.jpg

入口の放射性廃棄物の貯留ヤード。
貯留ヤード

仮設テントの中へ入ると、各地から運び込まれたフレコンバック。
排出先ごとの袋
それぞれ、どこから来た破棄物か、またその放射能濃度が書かれた札がついています。
袋シーベルト

テント内で定量に切り出す装置や破砕された木屑などを見学。
その後、外へ出て、焼却炉を見学。
焼却炉
回転する炉を拡大。
回転路拡大
燃える炉内の様子。850度を維持します。
燃える炉内
8:30頃着火し、安定した火力になった9:15~16:00まで廃棄物を投入。
その後は投入はせず、17:00までに火を落とします。

鮫川村の炉は、昨年8月29日に爆発しています。
住民は、どんなにキモを冷やしたことか・・・。
その後炉は3月18日まで止まっていました。

その時のことを聞くと、説明してくださった人は、「炉の問題でなく、あくまで人為的なミス。爆発でなく、異常燃焼の事故」だと言い張ります。

「地響きするほどの爆発だったそうですね」と聞いても、
「いや、地響きするほどのことはなかったそうです」

異常燃焼で、しかも爆発音まで伴う事故で機械が止まってしまう状態を「爆発事故」って言うんじゃないかと思うのですが・・・。
お役人のことばは、難しいです。

これは、排気塔
かすかに見えるのは、煙でなく、水蒸気です。
バグフイルターがあったとしても、放射能は漏れていそうな気がするのですが・・・・。
2排突

ここは、集中管理室。職員が常時画面を見て、燃焼状況などをチェックしています。
集中管理室
職員は、16名。
うち、地元採用は5名で、おもに収集運搬、前処理、などを請け負っています。

職員は、全員ガラスバッチを携帯しています。
ガラスばっち
個人情報にあたる名前のところを隠しています。

最後に、セメント固化後の処理物を一時回路期している場所。
セメント固化一時保管
見えているのは一部ですが、地下に大穴を掘って、そこに仮埋設されています。

その後は?と聞くと
「フクシマエコテック管理型処分場に入れる予定とのこと。
(ここは、今回見学を申し入れたけど、ダメだったところです。)

約1時間、丁寧な説明を受けましたが、肝心なところは「え?」ととぼけられた気もします。

せめて、地元住民や、福島県民は、場内見学が自由にできるようにすべきです。

さて、お昼近くとなりましたが、急いで一路、広野町へ向かいました。
次も施設内見学ができない男性二人は、別行動です。(すみません)
(でも、ほかの場所や、見るべきところをいくつも見学できたそうです。Wさんのおかげです)

さて、広野町の焼却炉は、総費用80億円(解体費用は含まない)のシャフト炉式ガス化溶融炉。
処理量は4200トンほどで、24時間連続運転で、一日に80トン燃やす予定。
ガス化溶融炉なので、殆ど燃焼し、飛灰となります。(残りはスラグ)。

放射能対策としては、集じん装置を2つ付けるそうです。(これで万全?)

また、飛灰は、当然、放射能濃度が高くなり6万ベクレル程になる可能性があるので、
放射能濃度の低いものとブレンドして、2000ベクレルほどに落として処分する予定だとか。
ここでも、最終処分先は、フクシマエコテック。(大丈夫なのか・・・)

ここでのスタッフ予定人数は、総員で50名ほどで、作業としては、広野町のゴミだけを対象とします。
4年計画で国から予算が出ていて、現在建設中。
でも、4万トンを燃やすだけのために80億円というのは、あまりにもったいない話。
おまけに解体費用が含まれているかどうかもわからない。

環境省は、震災にかこつけて、大盤振る舞いをしているのでは、と勘ぐってしまいます。

お隣の敷地に、Jビレッジのナイターの照明塔が見えます。

しっかり説明を聞いた後は、エコテック予定地を通り、未だ住民が帰還できない地域を含む富岡町を通り、除染の袋がいたるところに積み上げられている地域を通り、一路、三春の里へ。(この日の宿です)

到着後、どっぷり日は暮れていましたが、宿で、鮫川村のWさんご夫妻から、パワーポイントを使いながら現地の状況について、レクチャーを受けました。その後、意見交換。

一日、ご案内をいただき、最後にレクチャーまでしていただき、Wご夫妻には、ほんとにお世話になりました。
ありがとうございます。

意見交換とご説明を受け、住民不在で話だけが進められていく状況がよく理解できました。

目に見えない放射能との戦いは、長期化すれば、なおさら住民を疲弊させます。
今回も、そのことを噛み締める視察となりました。
プロフィール

ichiharatomoko

Author:ichiharatomoko
     
1948年石川県生まれ
早稲田大学卒業
市原市議2期を経て千葉県議(2期目)
市民ネットワーク千葉県共同代表

子ども3人は独立し夫と2人暮らし、ネコ1匹
趣味は絵を描くこと、俳句、散歩、読書

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