2017/08
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新生木材産業協同組合の顛末
今、議会控室でこのブログを書いています。
まだ議会棟にいるのは、代表質問の質問項目を絞り込むためです。

で、疲れたので、昨日の続き、です。

話せば長いのですが、発端は、
平成13年8月30日にさかのぼります。

大多喜町で、製材業を営んでいたKさんは、その日、ある人から声をかけられ、なんだか事業の説明会があるからに出てくれと頼まれました。

よくわからないまま9月11日に大多喜町役場に行きました。
すると、そこには、県庁林務課の課長と副課長、主幹、主査、夷隅支庁からは副主幹、林産福課長、
大多喜町からは農林課長、林務係長が,
ずらっとならんでいます。

事業者サイドは、Kさん(外材を扱う業者)、同じく製材会社をやっているiさん、あと二人(Kさんの記憶ははっきりしない)
そしてオブザーバーとして、県議の夫人。
(この時には友人のKさんは同席していません)

この日、Kさんは、呼ばれて行っただけで、全く何のことかわからず、出席しただけ。

話は、林野庁の「木材産業構造改革事業」という事業があり、うまくいけば
1億円以上の補助金が林野庁から出る、というもの。
,
でも、Kさんは、自分とは関係ないと思って、聞き流していました。

ところが、その時には、
「Kさんは国の事業に申請書を出す」というストーリーが、すでに自分とは関係ないところで進んでいたのです。
(何が何やら・・・・)
「国の事業だし、県も大多喜町もぜひにという事業だから損はさせない」と、この場でも丸めこもうとされます。

しかし、そもそも話がよく飲み込めず、必要も感じなかったので返事はしませんでした。

そりゃそうです。こんな雲をつかむような話、しかも自分にとって緊急性も何もない話、おいそれと返事できるものではありません。

でもどういうわけか、話は勝手に進み、11月13日には、Kさんが自分で大多喜町に要望書を出したことになっています。(本人は知らないが、書類は出ていた)
要望書の中身は、行政が勝手に作文していました。
(本人はその作文の存在を10年以上知らなかった!)

(私が今年2月に立ち会ったときに、盗み見しながら書き取ったその作文の中身は、以下の通り)
 (その作文の存在を、Kさんはこの時初めて知ってびっくり! ウソのような・・・話!)

いわく
①リーダー格であるKさんは、近隣から騒音の苦情があり、工場の移転を余議なくされている。
 (実際の事業所は人里離れたところにあり、近所の苦情はなかった。)

②そこで国の「林業構造改善事業」を活用して新たな工場立地を計画している。
(本人、考えてもみない話)

③事業用地は、Kさん個人が国有林の遊休地(地目宅地)4400㎡を、4000万円で払い下げを受けることになっている。

④組合(法人)を設立する予定であるが、現在のところ、Kさん以下4名の構成となっている。Kは、自社を廃業して組合運営に専念する意向である。
(かってに人の仕事を廃業する話をまとめちゃった!しかも、本人はこんな話、知らない。自分以外の4人ってだれのこと?(@_@;))

⑤もあります(ちょっと省略)。

翌年平成14年9月12日には計画書を大多喜町が作成して(実際は県庁が自作自演)、県に提出。
(大多喜町の職員は、自分たちが計画書を作文したわけではなく、これを大多喜町から県に出したことにしてくれと県にいわれて、大多喜町長のハンコを押しただけ、とポロっと、口にしています。のんき!!)

9月26日、県から林野庁へ「計画協議」

10月31日には、林野庁からOKが出ます。
そして11月19日 県から大多喜町に通知がきます。

ご丁寧に、この事業書は、都道府県知事が作成するものとする、となっています。
だから、自分たちで作った、という理屈でしょうか?
でも本人の同意もなしに?

Kさんは、全く蚊帳の外におかれたまま、自分の財産処分にまで同意してしまっていたわけです。
(もはや、れっきとした詐欺です。)

「新しい作業場をつくれるぞ、1億3200万円の国の補助金が出るぞ」とふきこまれたのでしょう。
「そんなうまい話あるのかな」と思いつつ、「事業が採択されなければ、何もかも元に戻るだけだし、それはそれで、いいや」とKさんは、考えていたそうです。

さらに話は、続きます。
この事業のために協同組合(森林業を主たる業としている人が5人いれば組合はできる)を作れ、5人集めろ、と言われて、なんだかわからないまま、なんとか5人、かき集めます。
しかし、5人のうち、まがいなりにも林業を営んでいるのは2人だけ。
そもそも発起人にさせられたKさんも、I さんも製材業者です。おまけに、5人にあと一人足りないから、ということで駆り出されたもう一人のKさんは、Kさんの友人で設計建築を業としています。住所は千葉市。地元という要件にもかないません。

事業主体として、この時点で不適格のはずです。

しかしどういうわけか、話はとんとん拍子に進み、
Kさんは、この仕事新生木材産業共同組合を軌道に乗せるために、商工中金からお金を借りようとして掛け合います。
しかし、商工中金は、組合の決算書類を見るなり、「これは、組合の体裁を成していない。」「こんな組合の体裁も出来ていないところに、うちが融資をすれば、不正融資をおこなったということで、うちがとがめられるからだめだ」と断られます。

「やっぱりそうか、じゃあ、やめよう」と思ったKさん。
ところが、県は、なおもKさんを引きとめます。
県、商工労働部が、融資をOKしてくれたのです。(組合に対する融資ですから金額は750万円ほど)。
商工中金が、一目で、組合の体裁を成していないと喝破した事案を、なんで県は「組合」と認めたのでしょう。

そうこうしているうちに、複雑な資金繰りを重ねて、無理な借金を重ね、次第に負債は膨らみ、結局、Kさんは、県の融資さえ返済できず、事業所は土地も建物も、丸ごと競売にかけられることになりました。

これまで、親の代から誠実に優良企業として、手堅く地元で仕事をしてきたKさんは、途方にくれます。

でもそうなってもなお、自分の身に何が起こったのか、Kさんは、理解できなかったそうです。
まさか、県や町の職員が、善良な住民を故意にだますなんてことはない、と思っていたからです。

国に掛け合い、県に何度も足を運び、真実に迫ろうとする手探りの戦いが始まりました。
友人であるもう一人のKさんが、一緒に調査に乗り出してくれました。

収入もなくなったKさんにとって、苦しい戦いだったと思います。(今も続いています)

そして、わかってきたのは、「自分たちは、県にだまされて、身ぐるみはがされた」ということ。

そんな折、昨年、Kさんから、たまたま巡り巡って私のところに相談があり、私の知るところとなりました。

話が複雑で、理解に時間がかかりました。

しかし、その後は、門前払いで行政とは話もできなかったKさんたちは、
行政と話をする機会を何回か得ることができました。

(そこで、先ほどの勝手な作文も目にすることができたわけです)

私も、あまりにややこしく、いまだに十分理解できていないのですが、
でも、あってはならないことだということぐらいはわかります。

今年の春になって、この組合が解散しないと、国から補助金の返還命令が出されるということが分かりました。
あわてた行政は、すでに実態がなくなっているのだから「解散同意書」に署名してくれ、という催促をKさんに対してしました。

「解散に同意はしない、それを不服として訴えるなら訴えてくれ、正々堂々と裁判でもなんでもして戦うから」、とKさんたちは主張しています。
「なぜ、こんなことになったのか、ことの当初からの経過を納得できるように説明してほしい」
「それが、私たちの要求なんです。でないと、応じられない。」というもっともな主張です。

商工労働部も森林課も困って、春以降、鳴りをひそめました。

かなり切羽詰っていたようなのに、ほっておくなんて変だな、と思っていたら、
ようやく「9月1日、大多喜町県民の森で話し合いたい」との話があり、
私も、同席するために大多喜まで出掛けたわけです。

わざわざ、大多喜町まで出かけるのですし、これまでも散々、話の発端から説明してくれ、と話していたので、今度こそ、きっと筋の通った話が聞けるものと思って出かけました。
事務所に入ると、例によって、担当者がずらっと並んでいます。

ああ、それなのに・・それなのに・・・。(こんな歌があったよね)

出てきたのは、「休眠組合の整理に拘るスケジュール」という1枚。
あとは、「組合解散の事務手続き」という段取りを書いただけの書類。

おまけに、あとの予定があるから、30分だけにしてくれ、だって!

1か月前に「日本政府の森林偽装」「平野虎丸著」という本を読みました。
林野庁のでたらめぶりが、よくわかる本です。

県議になって、税金の無駄遣いがあちこちであることは、わかってきました。
もちろん許されることではありませんが、直接誰かを傷つけるわけではありません。

また行政の不作為のせいで、ワクチン被害者が、泣き寝入りさせられたり、裁判を起こしたりする現実も見てきました。

「都合の悪いことは、見ざる、いわざる、聞かざる」は、行政の習性のようなもの。

残土処分場では、「書類が整っているから許可せざるを得ない」などと、シレっと言われ、その都度、腹を立ててきました。

でも、行政が、こうして善良な事業者を、自分から仕掛けてだまして身ぐるみ剥ぐ、という事件は初めて。
ふつふつと、怒りがこみ上げます。(;_;)

Kさん!悔しさをバネに頑張ろう!
プロフィール

ichiharatomoko

Author:ichiharatomoko
     
1948年石川県生まれ
早稲田大学卒業
市原市議2期を経て千葉県議(2期目)
市民ネットワーク千葉県共同代表

子ども3人は独立し夫と2人暮らし、ネコ1匹
趣味は絵を描くこと、俳句、散歩、読書

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