2017/08
≪07  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31   09≫
東電火力発電所見学
4月3日(水)、千葉県資源エネルギー問題懇話会に加入している議員団で県内視察があった。
議員総勢31名。議会事務局2名。東電から7名。
視察先は、千葉火力、袖ヶ浦火力、午後から富津火力。

途中説明は、すべて東電の社員の方々。限られた時間で、車中での説明もみっちり。
事前に、写真をみだりに撮ったり、その写真をブログに載せたりすることはご遠慮願いたい旨の話があり、写真は載せません。

バス車中からであっても、写真はダメ。
仕方ないので、今回は、パンフレットの表紙を添付させていただく。
まずは、千葉火力
(288万KW。平成10年から稼働)
発電所1

東京湾管内はLNG(天然ガス)使用が多い。千葉火力は、原発事故後、電力不足を補うため、緊急に1500℃級のガスタービン発電設備を建設中。1台目はほぼ完成、2台目も建設中(合わせて67万kw)。3台目(33万KW)は24年夏に完成する予定。
バスで、その工事現場わきを通り抜ける。ガスタービン単体なので、環境影響評価手続きの適用除外で、交付金の対象外だという。緊急に作った施設なので、熱効率はいまいちで39%だという。車中から見ても、急ピッチで建設は進み、人や機材があわただしく動く。

表紙写真は既設の発電所。大きな高い煙突が美しい。
奥の水路から給水して、手前の細い水路のほうへ排水。やはり、原発同様、排水時の水温は高くなるのだという。

次に、袖ヶ浦火力(360万KW)4基、へ向かう。
表紙は写真でなく、イラストなのでそのまま載せる。

LNG(天然ガス)基地、貯槽15基:105万KL。べらぼうなスケールで、地下埋葬式のタンクは、太古の古墳を連想させる。
1発電所_0001

緊急設置電源(袖ヶ浦ガスエンジン)は、現場で、ガスエンジン発電設備のコンテナ(1台1100kw)×102台が、ずらっと並ぶ。約11万KWの発電ができるという。下部はガスエンジン、上部は冷却器というつくり。イギリスのAGGREKO(リース会社)のマークが、すべてのコンテナの横っ腹に大きく書かれている。外国から急きょコンテナをかき集めて、設置、運転の指導、メンテナンスのために、外国人も一緒についてきている。工事開始は、5月2日~7月12日。中東などの暑い国で作業することの多い外人さんたちにとっても、日本の暑さはとびきりだという。

しかし、このところ、涼しくて、今のところは稼働していない。人々の間に、節電意識が浸透して、例年だと今の時期6000万KW/日になるところ、今年(今日)は、4000万KWくらい。


1年間のリース。リース代はかなり高額だという。

構内をバスで回っているとき、所長のMさんが、面白い話をした。ここは、実は、あの、宮脇昭氏が、指導して、ポット苗を植樹して生じた雑木林が有名なのだという。鎮守の森の植生、太古の植生を地中の化石化した種子から探り出し、ほんとにその土地にあった植生を再生することで知られる、あ・の・宮脇先生が手がけた森が再生しているというのだ。

急にマジになって周囲を見回す。そして、しみじみ感動!単純!
これはパンフレットの中の一部の写真。
1発電所_0002

車中から撮った写真(走りながらの写真でぶれています。杜の写真ならいいでしょ。きっと)
宮脇昭氏の杜
このテーマでもう一度、この地を訪れたい。

さて、最後は、富津火力。
1発電所_0003

東京電力は、富津から千葉火力まで50kmの高圧ガス導管、また、海を越えて対岸の東扇島まで海底を掘り進み18kmの導管を作った。途中一度も地上に出ることなく、対岸と千葉の双方から掘り進めて、真ん中編で、ドッキングしたのだという。すごい技術力。その地下導管の入り口まで下って、見学。

しかし、対岸までトンネルを掘り進むのが、「シールド工法」というのは気になる。この工法から生まれた建設汚泥(産廃)が、千葉の残土処分場に大量に持ち込まれているのは周知の事実。しかし、ここで、その話をしてもらちが明かないので、今日のところは、特に触れない。

いつでも、どこでも、現場の技術者は、誇りとプライドを持って、生き生きと、その工事の様を語る。

事故後、千葉(千葉・五井・姉崎・袖ケ浦・富津)の東電火力は、首都圏の30%の電力をまかなっているという。

富津火力で初めて、東電の本店の部長級の人が対応。福島原発の事故の収束状況・進捗状況についての説明があった。しかし、事故発生来、情報開示も意図的にか遅く、後手後手にまわり、出さなくてもいい被害者を大勢生み出してしまった東電の対応を見慣れた目には、説明を聞いても、しらっとした気分にならざるを得ない。

また、火力発電技術屋さんには、直接原発は関係ないのかもしれないが、あまり「世界一、世界第2位の技術」と誇らしげに言われても、素直に、「すごいですね」という気にはなれない。

原発事故で、ほんとに多くの人が人生を狂わされ、健康被害を受けてしまった。そしてこれからも、被害はますます顕在化していくことだろう。

東電が、丸裸になって賠償責任を全うしても、人々が受けてしまった苦痛は軽減されない。

帰路のバスの中は、気が重く沈んでしまった。折からの驟雨。バスが、水を蹴立てて奔る。ところによって、晴れ。また、驟雨。
・・・・泣き笑いの一日。
プロフィール

ichiharatomoko

Author:ichiharatomoko
     
1948年石川県生まれ
早稲田大学卒業
市原市議2期を経て千葉県議(2期目)
市民ネットワーク千葉県共同代表

子ども3人は独立し夫と2人暮らし、ネコ1匹
趣味は絵を描くこと、俳句、散歩、読書

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ