2017/10
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ハンナ・アーレント
年末からずっと観たいとおもっていた映画「ハンナ・アーレント」を千葉劇場で観てきました。

感激

ハンナ・アーレントはドイツに生まれ、ナチスによる迫害から逃れ、アメリカへ亡命したユダヤ人女性哲学者。

アメリカですでに名声を得ていたハンナは、元ナチス高官のアドルフ・アイヒマンの裁判を傍聴する。

モノクロ映像で流れる「悪の権化」であるはずのアイヒマンは、
あまりに平凡な小役人。

役割だけを粛々と答弁するアイヒマンは、
私にとっては、昨日今日の日本のくだらない国会答弁や県議会答弁と二重写しになる。

アイヒマンは、役人らしい答弁を重ねる。

「それは私の担当なので必要な書類を書きました。私の仕事でしたので」
「その書類は、その後は、次の担当者に渡しました。そこから先は私の担当ではありませんので」
「私は、直接、手を下してはいません」

ハンナは証言する。
「彼は怖いほど凡庸」平凡な人間が究極の「悪」をおこなってしまった。

モノクロの映像では、
ユダヤ人指導者が、その時どうしていたかにまで、映し出す。
ユダヤ人ラビらしき人物が、証言台で「その時は、仕方がなかった」とうぶやく。

そして、ハンナは、見たまま、思ったままを、熟慮を重ねて、記事を書き、発表した。

しかし、冷徹にありのままのアイヒマンの姿を映し出し、
本当の「悪」とは何かを伝えようとした彼女の記事は大論争を巻き起こし、ハンナは大バッシングを受ける。

最後には、死期の迫った大切な友人からも拒絶され、打ちのめされるハンナの姿は痛ましい。

それでも、彼女は、考えることをやめず、表現することをやめない。

*******

かつての大東亜戦争に向かった日本もまた同じだった。

今も同じ。敗戦の責任はうやむやにされ、
そのくせ、今や、新たに戦争のできる国にしようという勢力が、思うがままのさばっているのが我が国である。

人の営みは時代を問わず、洋の東西を問わずこんなもの、と言ってしまうわけにはいかない。

しんどい原発事故現場から目をそむける日本人の姿が重なる。
そこで線量計を外して働かざるを得ない労働者の姿に重なる。

沖縄の苦しみも他人事。
かつての従軍慰安婦の叫びも届かない。

私たちは、何とたくさん、見たくない多くの現実から目をそむけているのだろう。

日本は今、経済がちょっと上向きなってきたということで浮かれ、
付和雷同し、
いつか来た道をひた走っている。

****
千葉劇場で1月17日まで上映されているので、まだの人は、必見!

10日までは、10時~、12時10分~、14時20分~、18時~
11日~17日は、10時~、14時~、18時~  となっている。
プロフィール

ichiharatomoko

Author:ichiharatomoko
     
1948年石川県生まれ
早稲田大学卒業
市原市議2期を経て千葉県議(2期目)
市民ネットワーク千葉県共同代表

子ども3人は独立し夫と2人暮らし、ネコ1匹
趣味は絵を描くこと、俳句、散歩、読書

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