2017/08
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北海道家庭医支援もすごい!
北海道視察のもう一つの目的は、地域医療。

視察二日目の午後は、道庁の地域医師確保推進室、道立病院室の担当者からお話を聞きました。
DSCN1346.jpg

北海道は、人口10万人当たりの医師数は、平成22年度で218人(全国平均は219人)、ほぼ平均。
(ちなみに千葉県は45位~46位を行ったり来たり)
ただし、医師数は札幌圏に全道の約半分の医師が集中しています。

広い北海道では、根室の患者を札幌まで搬送するとなると、東京⇔大阪の距離となります。
人口の少ない地域で、医師確保に取り組む自治体の苦労が、想像されます。

資料で読むと様々な医師確保事業に取り組んでいるらしいのだけど、
担当者が、春に変わったばかりということで、
十分に説明を聞けなかったのが残念でした。
(こういう話は、どこのお役所でもあり?)

そんな中、女性医師確保に取り組んでいる政策に惹かれました。
医師国家試験に合格する医師のうち、女性は31.8%(全国ベース)に達していますが、
出産や育児で、離職する割合が高いので、
なんとか復職してもらう手だてにも力をいれているとのことです。

次に、道立病院の実態について聞きました。
わかりにくいけど道立病院の位置図です。
道立病院

子供総合医療・療育センター(215床)、その他一般病院3、精神2、結核病院1の計7病院。
資料で見ていたときには、病床数が多いな、と感心していたのですが、
実は子供総合医療病院以外は、
江刺198→164、
羽幌120→45に、
精神2病院は470→330に減らし、
結核も80→60床に減らしています。

なんとか二次救急レベルの患者には対応できているとのことですが、
深刻だなというのが、率直な感想です。

暗い話を聞いたあと、翌日11日最終日は、札幌東区にある「北海道家庭医学センター」を訪問しました。
同センターは、栄町ファミリークリニック内にあります。
理事長の草場鉄周先生からお話を伺いました。
写真は、わかりやすく、にこやかにお話して下さる草場先生。
DSCN1363.jpg

すっかり草場先生ファンになった一同と一緒に最後に撮った写真です。
DSCN1364.jpg

そもそも、家庭医とは・・・・

患者の既往歴や家庭環境を十分把握したうえで、初期診療に当たる医師のことです。

今や医師不足が深刻な中、包括的な医療サービスを提供できる家庭医の存在は、
医師不足に悩む地方で注目を集めています。

ここは、その人材を養成し派遣する拠点となっています。

もっと詳しく云うと、
家庭医は地域に根付き、患者の事情に精通したうえで
健康問題の種類、年齢、性別などによらず診療を施します。

さらには、予防医療、リハビリテーションなども手掛け、
高度な治療が必要なときは専門医への橋渡し役も担います。

幅広い知識や臨床能力が求められ、国内では昨年度から専門医の認定制度も始まりました。

通常の研修を受けたあと、家庭医のプログラムを3年間うけ、認定試験をうけます。ですから、一般病院に勤務していたお医者さんが、そのまま開業したからといって、家庭医と名乗れるわけではありません。

認定試験の本年度合格者は毎年増えているそうです。

家庭医が地域に根付けば、診療科を渡り歩く必要が減るなど患者側にもメリットとなります。

同医療学センターは、1996年に室蘭でスタートし、カナダで家庭医について学んだ葛西先生と、西村先生が中心となって家庭医を育てることを目指して発足しました。

通常の医療研修を受けたあと、西村理事長先生がおられる日鋼記念病院で2年間のトレーニングを受け、その後、地域へ派遣されます。

草場先生は、3期生だそうです。

そんな中で誕生したのが、サロベツと寿都(すっつ)町立診療所です。

当初、サロベツの地元では、若いあんちゃんのようなお医者さんに不安を感じたそうですが、実際に診療を開始したら、あらゆる疾病にしっかり対応してもらえるので、患者も増え、「家庭医」に対する信頼も高まってきたそうです。

そして、次に誕生したのが、寿都(すっつ)診療所です。

もと赤字を抱えた道立病院が、今は寿都(すっつ)町立診療所となり、黒字化を実現し、地域からも信頼され、患者がどんどん伸びているのだそうです。

多面的な草場先生のお話は尽きず、ここに書ききれません。

「神の手」と言われる、超プロフェッショナルでなく、地域に求められているお医者さんのあり方を再認識しました。

2拍3日の学びは、深く充実したものとなりました。

おまけの写真は、道立議会のめずらしい部屋。元議員の部屋のプレートです。
元議員室




プロフィール

ichiharatomoko

Author:ichiharatomoko
     
1948年石川県生まれ
早稲田大学卒業
市原市議2期を経て千葉県議(2期目)
市民ネットワーク千葉県共同代表

子ども3人は独立し夫と2人暮らし、ネコ1匹
趣味は絵を描くこと、俳句、散歩、読書

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