2015/07
≪06  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29  30  31   08≫
田んぼダム
7月30日の視察の続きです。

田んぼダムって何?
農地や宅地を水害から守る取り組みです。
これが、子ども向けのパンフレットの表紙。
田んぼダム4
昨日説明した遊水池をつくるのも、もちろん有効ですが、でもいかんせん、費用がかかります。
また、該当地で田んぼを持っている農家さんの理解を得ることも大変です。

そこで田んぼダムです。
田んぼがもともと持っている「水を貯める機能」を有効に利用し、
大雨が降った時に、田んぼに一時的に水を貯めることで、洪水被害を軽減しようとする取り組みです。
1田んぼダム3
原理はいたって簡単。
排水ますに穴のあいた板材を設置する方法。穴の大きさは5センチほど、板は合板やアクリル板を使用し、自分で作ることもできます。
上は底に設置しています。下の写真は、立板で溝に設置。
1田んぼダム
これは、田んぼの水管理のための調整板に調整用金具で「隙間」をつくる方法。
1田んぼダム2
他に、水管理をフリードレーン式(管)で行っているところ用のものもあります。

いずれにしても、原理はいたって簡単で、とにかくコストが安い!田んぼ一枚あたり800円程度の板でまかなえ、維持管理も年間平均30分弱。

現在新潟県全体で、田んぼダム取り組みは13市町村66地域、総面積は、12000haを超えました。

とりわけ、見附市では、市全体で取り組み、今や、毎年、視察が相次いでいるそうです。(市長の英断で、市全体で取り組み)

まず県庁でこのお話を伺い、昼食もそこそこに、新潟大学農学部へ。
そこで、吉川夏樹先生から、さらに詳しくお話を伺いました。
田んぼダム吉川先生

この田んぼダムはとにかく、30年に一度という巨大豪雨に対応するしくみです。
この田んぼダムのおかげで、白根地区では167万㎥、見附市では65万㎥、合計232万㎥の流量を抑えられたそうです。

刈谷田川の洪水被害防除と違って、一見、地味ですが、効果は抜群で、12.2億円の被害軽減効果があったという試算もあります。

しかし、どこでも可能かというと、そうでもない、背景に急斜面の山があり、平らな部分が20%以上ないと効果は薄い。
また、下流域の人たちのために、一時的に、自分たちの田んぼが約10センチ水かさが増すことになるので、そのことに対する理解も必要です。

田んぼダムを取り入れるメリットを農家の方に理解してもらう努力も必要です。なにしろ30年に一度の豪雨にならないとその効果が実感できないというのですから、農家の方々に持続的に維持管理に努めていただく工夫が必要なのです。

そこで、国の多面的機能支払い交付金で、資材購入や維持管理の費用や草刈の費用をまかなう、というメリットも地域に対して出すようにしています。

それには、地区の実情や農家の顔が見えている土地改良区がおおきな力を発揮します。
平成23年の豪雨の時には、豪雨の3時間前に、一斉に拠点から農家に連絡が入り、板の設置が徹底されたそうです。

また、河川の氾濫に対応するものではなく、あくまで、空から降ってくる大雨に対応するものだということも大事なポイント。
話は尽きなかったのですが、詳しくうかがうことができて、大満足でした。
最後に吉川先生と会派メンバーとの写真です。
吉川先生と

魚沼基幹病院の皆さん、新潟県庁の皆さん、また吉川先生、本当に充実した視察、ありがとうございました。



プロフィール

ichiharatomoko

Author:ichiharatomoko
     
1948年石川県生まれ
早稲田大学卒業
市原市議2期を経て千葉県議(2期目)
市民ネットワーク千葉県共同代表

子ども3人は独立し夫と2人暮らし、ネコ1匹
趣味は絵を描くこと、俳句、散歩、読書

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ